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執筆者の写真南 旭日

糖尿病専門医との語らい

中学3年間、同じ学び舎ですごし、合唱祭や体育祭などの行事も

共にアツく取組んだ仲。

少し特殊なユネスコスクールで、先生から与えられたテーマについて、

終わり無い議論がいつまでも続いた。当時は牛肉とオレンジの輸入が始まり、

メリットとデメリットを議論した。

色んな角度から一つのテーマを議論することは、(そんな考え方もあるのか)と

友の考え方に刺激され、一つではない考え方を培うことが出来た。

17+29=? ではなくて〇+△=46  いく通りも答えがありわくわくする。

 

アワード制度、友の良いところを見て言葉にしてほめる。

当時は恥ずかしかったが、社会人となりこの制度の意味合いが理解できた。

良好な人間関係が広がっていき、色んな考え方を頂戴出来て、

その分見識も広がる。

今でも同窓会で再会し、あい間は小さく会う仲間たち。

異業種交流会となり、ピンチなときには手をさしのべ合い、成功は祝福する。

 

彼女とは8年前に連絡を取合い、再会。

会った瞬間当時の感覚がよみがえり、あの時のように話ができる。

近況交換から、それまでの楽しかったこと、辛かったことを共有して、

また新たな絆ができる。

 

梅屋敷でクリニックを開き、10分きざみの予約で彼女は毎日多くの患者さんを

診ておられる。3分診療が多い中、患者さんのお話を丁寧に聞き、

適切なアドバイス、処方をする。

「初診は30分かけて食事の説明をするよ」。医師にとって食事療法の説明は

それほど診療報酬にならない。それでも説明するのは、「糖尿病は

食事療法無くして治療はあり得ないから」ときっぱり。

薬とインスリンは必要最低限。数少ない良心的な女医だ。

笑顔やさしいやはり医師のご主人と日々連携をとっていて、

勤続年数長い看護師さん達も、活き活きと楽しそうに働いておられる。

 

 

糖尿病は9割がⅡ型で、長年の食生活始めとした生活習慣が原因で発症する。

血糖コントロールが悪くなった患者さんには、「どうして血糖値が

高くなってきたと思いますか」と問いかけるという。正論や指摘を患者さんに

伝えるのではなく、患者さんに原因を考え探していただく。

出した答えを軌道修正して差し上げると言う。

きっぱりとした口調の中にも、患者さんをあたたかく見守るあたたかさ、

愛情がある。

「もうさぁ、中には手放したくなる患者さんもいるんだけど、その後の努力で

血糖コントロールがまた良くなるときが来る場合があってね、

また診てあげたくなるのよ」

 

「いくつぐらいまでお仕事する予定?」

「75まではしたいかなぁ」

「いつまでもお互い健康でいようね。ずっと繋がっていようね。」

笑顔で別れ、間もなく日付が変わろうとしていた。

大切な思春期をともに過ごしたからわかち合えること、

高め合えることがある。

純粋な友情と、知識と技術の交換のみでつながる仲は、かけがえない一生涯の宝物である。


      

            ▲ キャリアと友情を育てた8年間(懐)

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