人工透析を遅延・回避するための腎臓病食事療法は、
パターンがわかるようになるまでは確かに難しい。
たんぱく質、リン、カリウム、塩分を抑えながらも
エネルギー(カロリー)は確保する必要があり、これだけの
栄養素に制限がかかると、食材選び、献立づくり、調理と、
どのようにすれば良いのかわからない方がほとんどである。
たんぱく質もやみくもに減らすと大切な筋肉をおとし、
筋肉で出来ている心臓、腎臓、肝臓などの五臓六腑のはたらきも落ちる。
これらを維持しながらも、腎臓に負担がかからないように
抑えるのがポイントとなる。適量が意外と知られていない。
さらに、肉、魚が減る分下がるエネルギーを補うのも
できていないようだ。
油はエネルギーが高いが、揚げ物、炒め物ばかりでは
もたれてしまい長続きしない。
腎臓病食事療法が美味しく手軽にできるように、メーカー様で
研究・開発されたでんぷん製品がある。
でんぷん製品? でんぷんは小麦、とうもろこし、じゃが芋などに
含まれるが、それらを原料にして、かつたんぱく質がほとんど
含まれないようにつくられている。
低たんぱくラーメン
=材料=
でんぷんノンフライ麺 1つ(85g)
*小田原のオトコーポレーション様
*305カロリーも摂れて、しかもたんぱく質がわずか 0.3g
塩分 0.1gは茹でるときに流れるそうで計算不要
ラーメンスープ 1つ(11g)
*オト様で別売
市販のスープを使う場合は、塩分1.2gになるように、
量を調節して下さい。
スープ用のお湯 250~300cc
卵 1個
チャーシュー 1枚(10g)
*市販の薄切りをえらぶ
ほうれん草 25g(茹で上がり 20g)
ねぎ 10g
こしょう お好みで
=作り方 1人分=
1,茹で卵をお好みのかたさに仕上げて2つに切る。
*飾り切りにしてみました。同じ分量でも楽しくおいしく♪
2,ほうれん草は食べやすい長さに切って茹で、
流水でさらして(青みが残ります)水をよく切る。
3,ねぎは小口切りに。
具をお皿にのせると、主食がでんぷんご飯のときの
主菜になりそうですね。
4,でんぷんノンフライ麺を茹でる。3分半が好みです。
スープ用のお湯をわかす。
5,流水にさらす。
このひと手間でコシが出ます。押したときに弾むような
コシを感じられました。
6,どんぶりに移して 500w 30秒ほどレンジにかける。
(40秒が好みです。)
85gの乾麺は、調理後に215gになりました。2.5倍です。
7,ラーメン丼にオト様ラーメンスープを入れて、熱湯をお好みで
250~300cc入れます。
8,ラーメン、具をのせてできあがり♪
スープはややうす味ですが、ラーメンの食感はそのままで、
美味しく無理なくいただけます。
こしょうなどの香辛料は塩分をほとんど含まないため、
香りでカバーなさってみてください。
=栄養価=
エネルギー 441kcal
たんぱく質 10.4g
カリウム 270mg
リン 185mg
塩分 1.6g
主食をでんぷん製品に切替えれば、たんぱく源の卵、チャーシューを
こんなにのせられます。
また、オト様のスープで作ると、全ていただいても塩分が1.6g。
腎臓機能が落ちて主治医より水分制限がかかっている場合を除き、
スープもいただけます。
たんぱく質がほとんど含まれず、エネルギーが確保できる上に減塩、
これがでんぷん製品の魅力です。腎臓を大切にするための食事療法で、
ぜひご活用くださいね。
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